~愛知県安城市(総合計画vol.2)

□キャッチコピー:市民とともに育む環境首都 安城

□キーワード:デンマーク、環境首都

□基礎情報:1

- 人口 約185,000

- 高齢化率 約16.6

- 一人当たり純生産額

- 一人当たり所得

- 標準財政規模 約400億円

- 財政力指数 1.14

□フリーコメント:

2つめは同じく愛知県の安城市。新安城のイトーヨーカドーでお寿司をつくるバイトをしていましたし、帰省時に三河安城を利用しているので、なんとなく馴染みがあります。百万人を超える来場者を誇る七夕まつりは日本三大七夕の1つとしても有名です。個人的にはデンパークという公園を懐かしく思います。
 

計画を眺めていて、気になったのは数値目標のさじ加減でした。

一般的に、施策の目標設定には「アウトプット(=市役所がなにをするか)」による評価と、「アウトカム(=市役所が○○をした結果、まちがどうなったか)」による評価があります。

計画をつくる側からすれば、前者の方が書きやすいケースの方が多いのでしょうが、後者が明確になっていない計画は「計画」とは言えません。アウトカム指標の代表例は、アンケート調査による市民意識の推移や、定量的に示すことが可能な経済指標です。

 

たとえば安城市の総合計画には、「子育てでストレスを感じる保護者の割合(%)」を計画策定時(2003年)の83.8%から2014年までに80%に改善するとあります。
“ストレスを感じない保護者”ではなく、“ストレスを感じる保護者”の割合です。


数値目標はまちの将来ビジョンを示す「旗」であるとともに、施策実施後にどのくらい目標を達成できたか/できなかったかを図る「指標」です。その両面性が数値目標のさじ加減を難しくしているのですが、このバランス感覚こそが巧というか、計画づくりの要諦なのだと思います。


ちなみに、安城市は財政力指数1以上、つまり“黒字”です。すごいですね。

(全国自治体の95%以上が地方交付税の支給対象であり、“赤字”です)

 

□総合計画はこちらから:

http://www.city.anjo.aichi.jp/shisei/joreikeikaku/sogokeikaku/index.html



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3分クッキング的に自治体の総合計画を紹介していきます。

(といっても、ホームページで公表されている総合計画の概要版などをざっと流し読みして、感じたことを書きとめていく、それだけです。”クッキングしてないよね?!”といったツッコミはご愛嬌で…笑)

資料作成の要諦は、「パッとわかって、グッとくる」こと。

業界や前提条件は違えど、計画策定が”つくるため”にあるのではなく、”なにかを動かす”ことにあるのであれば、本質は変わらないはず。。

(”どこも同じことが書いてある…”とか、”この計画、○○市の部分を隣まちに変えても気づかれないのでは…?”とか、”この表現/目標設定はすごいなー”とかとか、いろいろ気づきがあるはず!) 

”ここの自治体おもしろいよ!”

”うちの自治体はどうかしら?”

といった情報&コメントもお待ちしておりますー

 

「3分レビュー(自治体総合計画)」の過去記事はこちらから:

http://kazz.blog.jp/archives/cat_800795.html 

1:出所は総合計画や市・県公表資料より